自宅サウナはどこまで出来る?サウナ室・水風呂・ととのいアイデア、設備と規模の関係
自宅でサウナを楽しむことは、最近の健康志向の高まりやリモートワークの普及によって注目を浴びています。自分だけのプライベート空間でリラックスできるサウナは、日々のストレスを軽減し、心身のリフレッシュに最適です。しかし、実際に自宅でサウナを設置する場合、どこまで実現可能なのでしょうか?この記事では、サウナ室、水風呂、「ととのい」スペースの設置アイデアを規模や設備との関係から解説します。

Contents
1. 自宅サウナの基本:規模と設備
自宅サウナの設置を検討する際、まず考えるべきは設置スペースと予算です。一般的には以下の3つのタイプに分類されます。
1.1 コンパクトサウナ
- 特徴: 狭いスペースに設置可能で、1〜2人用。テントタイプもあり。
- 設置場所: 浴室の一角や庭の片隅。
- 設備: 電気ヒーターを使用したサウナが主流。
- メリット: 比較的低コストで設置可能。
- 注意点: 小さいため、室内の温度や湿度の管理が難しい場合があります。
1.2 中型サウナ
- 特徴: 家族や友人と楽しむための3〜4人用のスペース。
- 設置場所: 専用の部屋や庭の専用小屋。
- 設備: 本格的な薪ストーブや電気ヒーター。
- メリット: プライベートな空間で、より快適な体験が可能。
- 注意点: スペースや電気の配線工事が必要になる場合があります。
1.3 ラグジュアリーサウナ
- 特徴: 本格的なサウナ体験を自宅で実現。
- 設置場所: 別荘や庭の大きな敷地内。
- 設備: 大型ストーブ、湿度コントロール機能、照明や音響システム。
- メリット: サウナ愛好家には理想的な環境。
- 注意点: 高額な初期費用とメンテナンスコスト。
2. サウナ室のデザインと機能

サウナ室は、快適性と機能性のバランスが重要です。以下に具体的なデザインと機能のポイントを挙げます。
2.1 素材選び
- 木材の選択: ヒノキやスプルース、アスペンなどが人気。さらにサウナ用に処理した木材を必ず選びます。これらの木材は熱に強く、香りも楽しめます。
- 断熱材: 室内の温度を効率的に保つために、断熱性能の高い素材を使用します。グラスウールの厚さや密度、湿度をウールに通さないようにしっかりと計画します。特に天井は大切。
- タイル・石:耐熱に優れていて衛生的な素材として選ばれている。エコカラットのような湿度をため込むタイルも有効。高温になる恐れがあるので、肌に触れないようにデザインの工夫をしましょう。接着材の選定も大切。
- 左官:アースバックと呼ばれる土壁や、モルタル・じゅらくなどの塗りを使う事もあります。注意点は耐熱に優れているものを選ばないと、ひび割れや剥がれが起きやすいです。
- 岩綿吸音板:温浴施設のサウナの天井に多様されている。安価だが、小さいなサウナ室の場合はその効果が出ずらい。
2.2 温度と湿度の管理
- 電気ヒーター: コンパクトでメンテナンスが容易。容量の確保が課題。電気代も要注意。
- 薪ストーブ: 自然な熱と香りが魅力。調整難易度が高い。メンテナンスが難題。
- 照明器具:サウナ室の場合、耐熱耐湿仕様が必須。
- スピーカー:サウナ室設置の場合、なるべく低い位置に置くのが一般的。意外と普通の箱スピーカーでも耐えられるケースもあるようだ(責任は持てませんが)。
- 湿度調整: ロウリュを行うことで、発汗を促進。スイッチによる電動ボタン式ロウリュも選択肢。
2.3 デザイン
- ロウリュの法則:ベンチとストーブの高さ関係には法則がある。良い高さは熱をムラなく対流させることができる。
- ロウリュポケット:ドアの高さと天井高との差が大きければ、熱の逃げが少なくなる。ドアの上のその空間のことをロウリュポケットという。
- 伝統的な北欧スタイル: 木材を基調にした温かみのあるデザイン。熱伝導率の低い木材は、サウナ室仕上げ材の王道。
- モダンスタイル: ガラスや金属を取り入れた洗練された外観。ガラスは放熱効果が高いため耐熱だけでなく断熱仕様がマスト。
- 給排気:息苦しくならない大切な要素。一般的に排気は天井に近く、給気は床に近い箇所に設置します。自然換気と機械換気の両方があり、部屋の形・大きさ・ストーブ容量などに合わせて使い分けます。
3. 水風呂と冷却スペースの工夫

サウナ後のクールダウンは欠かせません。自宅で水風呂を設置する場合のポイントを見ていきましょう。
3.1 水風呂の設置
- 浴槽タイプ: 一般的な家庭用浴槽や陶器製の五右衛門風呂を利用。
- プールタイプ: 小型プールを庭に設置。
- 移動式タンク: コンパクトなタンクで冷水浴を楽しむ。組み立て式もあります。
3.2 冷却方法
- 氷水の活用: 氷を追加して手軽に冷却。夏場は想像以上の氷が必要になりますので注意してください。
- 冷却ユニット: 専用の冷却装置(チラー)を設置。小型の100V仕様タイプがお手軽です。ただし、5℃下げるには2~4時間程度(水量による)かかることがあります。
3.3 注意点
- 水質管理: 定期的な清掃が必要。一般的には毎回使い切りとして、水をすべて入れ替えます。水道代は200リットルで60円程度。入れ替えしない場合、ろ過装置や塩素などの水処理が必要。
4. ととのいスペースの充実

「ととのう」ための休憩スペースは、自宅サウナの満足度を高める重要な要素です。
4.1 休憩チェアとベンチ
- リクライニングチェア: 身体を預けてリラックスできるタイプ。コールマンやLafumaが有名。
- ベンチ: 木製や樹脂材で、サウナの雰囲気に合わせたもの。
4.2 照明と音響
- 間接照明: 柔らかな光でリラックス効果を演出。
- スピーカー: 自然音や癒しの音楽を流すための設備。
4.3 プライバシー
- 目隠しフェンス: 庭でのリラックス時に周囲の視線を遮る。
- パーティション: 室内でもゾーニングを行い、集中できる空間を確保。
5. サウナの多用途活用アイデア

自宅サウナはサウナとしての利用だけでなく、多目的に活用することでさらに価値を高めることができます。
5.1 瞑想やヨガスペース
- サウナ室の温かな環境はリラクゼーションに最適で、瞑想や簡単なヨガを行う空間として利用できます。
5.2 アロマセラピールーム
- サウナ内でアロマオイルを使用することで、香りを楽しみながらリラックスできます。
5.3 冬季の暖房・談話ルーム
- 冬の寒い時期には、暖房スペースとして家族や友人と集まる場として活用可能です。
5.4 健康管理室
- 発汗を促進することでデトックス効果を高めたり、ストレッチや軽いエクササイズの場としても利用できます。
5.5 在宅ワーク用オフィス
- サウナ室の静かな環境を活用し、仕事に集中できる在宅オフィスとして利用するのも一案です。室温を適切に調整し、デスクや椅子を配置すれば、リフレッシュしながら作業が進められます。
6. 設置時の注意点とコスト

6.1 法的な制約
- 建築基準法:サウナ小屋を設置する場合は地域の規制を確認。
- 消防法:地域の火災予防条例(防火区画)の規制を確認。既製品はひし形のPSEマーク認証品が必須。
- 集合住宅の場合:自治会等の規制を確認。
- 電気・水道工事: 専門業者による施工が必要。
6.2 コストの目安
- コンパクトサウナ: 約50万円〜200万円。
- 中型サウナ: 約200万円〜400万円。
- ラグジュアリーサウナ: 400万円以上。
6.3 メンテナンス
- 木材の手入れ: 定期的な清掃と防腐処理。水洗いが理想ですが、排水設備がないと難しい。専用の洗剤を使用するのも一考。
- 使用後手入れ:必ず乾燥すること。ドアを開放して粗熱をとる。
- 電気機器の点検: 定期的なメンテナンスで故障を防ぐ。サウナストーンは消耗品と心得る。
結論

自宅サウナは、スペースや予算に応じて様々な形で実現可能です。サウナ室、水風呂、休憩スペースを工夫し、規模や設備に適した設計を行うことで、快適で贅沢な時間を楽しむことができます。また、サウナを瞑想やヨガ、アロマセラピー、暖房小屋、在宅ワーク用オフィスなどの併用に活用するには、具体的なイメージや計画を立てることが欠かせません。
確実に失敗のない自分のための自宅サウナを作るには、自宅サウナの設計施工実績が豊富な会社に相談してみるのも一案かもしれません。基本知識やポイントに習熟したサウナプロフェッショナルと一緒に理想のサウナへの第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか?
自宅サウナをご検討の際は、サウナビルダーが在籍する矢島建設工業にご相談ください。
これまで多くのサウナ温浴施設や自宅サウナづくりを手掛けてきた人材から、サウナや水風呂などご予算とご希望に合わせたサウナのご提案をすることが可能です。
どうぞ、お気軽にご相談ください。



監修者情報

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矢島建設工業株式会社 商環境事業部 事業部長
一級建築施工管理技士/監理技術者/サウナ・スパプロフェッショナル/DIYアドバイザー -
北海道生まれ。乃村工藝社、日商インターライフ、秀建などを経て2024年矢島建設工業に入社。
1985年から様々な商業施設の設計施工業務に携わり、3000件を超えるリアル店舗の設計・監修や施工・マネジメントを手掛ける。
近年はサウナ・温浴施設のプロジェクトに関わり、サウナ事業を学ぶため全国のサウナやフィンランド・ドイツ・エストニアにも渡って知見を広めている。
新事業のアドバイスを、ものづくりの目線から忌憚のない意見をする事がモットー。
第2期サウナ開業塾生
第1回Tehdään Sauna! Finland 修了
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